もはや国民の常識?ますます活発になる電力自由化

今や国民の9割が知っている電力自由化とは?

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経済産業省の調べによると、消費者の90%が電力自由化について認知しています。2016年から始まって間もない電力自由化ですが、新しく参入した電力会社が頑張って宣伝をした結果と言えるかもしれません。ところで、電力自由化によってどうして電気代が安くなるのかご存知ですか?この点を知っておくと電力会社の比較がしやすくなります。

まず、電気代が安くなる理由として大きいのは市場原理が働くことです。かつては電力会社はほぼ1地域に1社という状況でした。そのため多くの人が〇〇電力という電力会社から電気の供給を受けていたと思います。電力会社がほぼ独占状態にあることは電力を安定供給できる反面、電気代を自由に設定できるというデメリットがありました。

そこで、電力事業の小売りを自由化することで価格競争が起こると期待されています。実際に電気代を節約できる例も多く、既存の電力会社でさえ安くすることが可能です。そして、新規参入者は電力以外の事業を持っています。ガスや石油などのエネルギー産業、プロバイダや携帯電話などの通信事業といった電力と連動させやすいサービスを提供しているため、電力自由化に乗じて自社のコアとなる事業も拡大していくことが狙いです。

多くの事業者は、電力以外のサービスも合わせて契約することで割引ができるようになっています。ところで、電力自由化は電力事業者が増えることで電力が安定供給されるのかが不安になってしまいます。しかし、この点はご安心ください。今回の電力自由化はあくまで小売り事業についての自由化です。

電力を家庭に供給するための配送電は今までのように大手の電力会社が管理しているので、急な停電にも十分に対応できます。しかも、倒産をしても新たな電力会社を決めるまでの間の電力供給もサポートしてくれるのです。

電力自由化の開始当初は1%程度しか乗り換えられていませんでしたが、これからはどんどん多くの人が乗り換えていくでしょう。また、乗り換え先が増えていくことも期待されます。確かに、新規事業者は増えてきたのですが、今はまだ一部の地方でしか供給されていないので、これからが楽しみです。

電力自由化でシェアを獲得するために行われてきたこんな取組

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電力自由化による恩恵を受けたいなら、安い会社と契約することが考えられます。もちろん、電力会社も安く供給できるように頑張っています。しかし、それでは差別化が図れないことから、自社を認知・契約してもらうために様々な取り組みがされていました。

まずは、電力自由化を周知していくために有名人やキャラクターを起用したCMが放送されました、auのようにCMがあらかじめ決まっているものから東京ガスのように新しくCMを考える事業者までいろいろと楽しむことができました、これは携帯電話の多様化でも同じような動きが見られました。さらにホームページでも特設ページが作られ、そのアピールポイントは今までの電気料金よりどのくらいお得になるかでした。

次にサービスの中身ではその会社が持っているサービスとの連携でお得に使えるような展開がされました、ガス会社であればガスと一緒の契約、携帯電話であれば電話料金での優遇、そして石油会社ならガソリン代の割引など、その人のライフスタイルに合わせて同業者間の差別を行うこともできました。現在、新しい電力会社は350件を超えています。

そして、エネルギーの差別化を行う事業者も出てきています。原発問題もあることからクリーンエネルギーへの移行をアピールする事業者も人気です。ソーラーや風力、バイオマスなど、再生可能エネルギーを使うことで、電気の使用をそのままに環境への貢献もできています。このように、電力自由化によって比較すべきポイントも多様になりました、あなたの重視する要素に合わせて契約先を選んでみましょう。

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